室内外の空気の出入り口であるエアコンは、気づくと汚れがびっしりと溜まっています。エアコンが汚れていると、本体の作業効率が下がって経済的でなくなることが考えられます。カビやホコリはアレルギーや喘息の原因になることもあるので、放置せず最低限の掃除をしておきたいところです。
今回は、エアコンクリーニングの必要性や気になる費用、洗浄方法についてご説明します。費用をおさえるコツもご紹介しますので、ぜひ役立ててみてください。
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「空気を通しているだけだから、それほど深刻な汚れはないだろう」と思われがちですが、空気中にはときに健康を害す恐れのある汚れが舞っているのです。
代表的なのが、ホコリです。フィルターを取り外したらホコリがびっしりとついていた、というような状態は多くの方が経験したことがあるのではないでしょうか。ホコリを放っておくと、「ホコリくさい」と感じるようになります。また、熱交換機が汚れていると熱を上手に取り除くことができなくなり、作業効率が悪く電気代も高いエアコンになってしまいます。
さらに、アレルギー体質の方はホコリアレルギーを発症して苦しむ可能性があります。リビングなどの来客者が出入りする場所では、家族だけでなくお家に来る友人やお客様のことも考えて、しっかりと掃除しておくことが重要です。
ほかにも気をつけたいのがカビや細菌です。空気を出し入れして空気中の熱や水分を調節するエアコンは、じつは高温多湿な、カビや細菌にとって最適な場所です。さらにホコリがあれば、ホコリを食べて一気に増殖してしまいます。
カビ・菌は嫌なニオイの原因になります。エアコンの奥深い部分にもカビは生えやすく、そうなればフィルターを取り換えるだけでは簡単にニオイはなくなりません。アレルギーを引き起こす可能性もありますので、カビがつかないような対策と定期的な掃除が必要になります。
エアコンクリーニングの費用は、「エアコン1台につき○○円」と決めている業者が多いようです。1台につき万単位に乗ることが一般的なようですが、エアコンの設置タイプや機能性の違いによって値段が左右されることも少なくありません。
一般家庭でよく使われるのが壁掛けタイプのエアコンです。そして、天井埋め込みタイプは、公共施設や学校、オフィスなど広い空間で使われることが多いタイプです。
エアコン自体が大きめな天井埋め込みタイプでは、壁掛けタイプの2倍ほどの費用がかかることを想定しておくとよいでしょう。
掃除機能つきのエアコンは、人が手を加えなくても自動で自ら内部を掃除します。自動洗浄をおこなっているので汚れは軽減されるとはいえ、ときには分解して洗浄することも必要で、複雑な造りになっているために通常のエアコンに比べて数千円程度高めの費用がかかることが少なくありません。
エアコン自体のタイプのほかにも、洗剤と洗浄方法を選べる場合もあります。つまり、エアコンクリーニングの費用はエアコンの種類や汚れ具合によって変わってくるといそうです。
できる限り施工費用は安くしたい。エアコンのクリーニングは決して安いものではなく、これは誰もが考えることです。絶対にお金をかけたくないからと全く掃除をせずに汚れを放置しておくと健康やお部屋の環境に悪影響ですし、自分ですべての掃除をおこなうには手間と時間がかかってしまいます。市販のグッズを使ったお手入れでは汚れを完璧に落とすのも難しいでしょう。
費用をできるだけおさえるには、「自分でできる部分は自分で掃除し、面倒な部分は業者にまかせる」のが一番です。比較的簡単なフィルターや表面の掃除は自分でおこない、エアコン内の深い箇所だけ業者におまかせしましょう。
また、クリーニングのプロがおこなう洗浄に比べると効果は劣りますが、市販のスプレーを使ってできるだけ汚れを落としておくのもよいかもしれません。ただし、誤った洗浄方法でエアコンを壊してしまわないように気をつけましょう。
もうひとつのコツは、お家のエアコンをまとめてクリーニングしてもらうことです。選ぶ業者にもよりますが、いくつかのエアコンのクリーニングを同時に依頼すると割引料金になることがあります。割引をしてくれるかどうか、どの程度割引になるのかはクリーニング業者ごとに違います。気になるときは電話で聞いてみたり、見積りを依頼してみたりするとよいでしょう。
業者はプロだからこその技術と道具で、こびりついた汚れを徹底的に洗い落としてくれます。市販グッズではできない徹底的な掃除はどのようにおこなわれるのか、クリーニングの流れを見ていきましょう。
①エアコンを分解する
エアコンのフィルターやカバーを取り外し、洗浄の準備をします。
②エアコン周りをビニールで覆う
洗剤、ホコリや汚れを含んだ水が壁や床につかないよう、ビニールでエアコン周りを覆います。
③高圧洗浄機を使って洗浄する
水を高圧力で噴射する高圧洗浄機を使って、こびりついた汚れをすみずみまで落とします。
④エアコンの部品を洗う
分解したパーツをひとつひとつ丁寧に磨いていきます。
⑤抗カビ・抗菌剤を内部・表面にスプレーする
カビや細菌の発生をおさえるためのスプレーをします。最後にエアコン表面を磨いて仕上げます。
このような工程で、クリーニングはおこなわれます。ビニールでしっかりと覆ってくれるので汚れが周りに飛び散る心配がなく、自分での掃除では用意できない高圧洗浄機で徹底的に洗浄してくれるのです。
夏・冬を中心にお部屋の快適さのために動きつづけるエアコンは、案外掃除を怠りがちです。それほど頻繁にお手入れする必要はありませんが、ホコリやカビ、細菌が病気や悪臭、効率低下などにつながらないように、最低1年に1回はきれいにしてあげることが理想です。
エアコンクリーニングの費用は、エアコンの設置タイプや機能性によって決まることが多いです。費用は、できる部分は自分で掃除し、難しい部分は業者にまかせることでおさえることができます。また、お家のエアコンをまとめて掃除してもらうこともコスト削減につながることがあります。
業者はエアコンを徹底的にきれいにするため、工程を順に踏んで掃除します。お金はかかりますが、それに見合った掃除をしてくれるのがクリーニングのプロです。
徹底的に掃除したい!という方は是非依頼をして、業者だからこそのクオリティを体感してみるとよいでしょう。